前回の記事では、ロシア、イラン、トルコは、互いの協力関係を深めてイスラエルの包囲網を築きつつあることを見た。今回は、この3国のいずれもがイスラエルとの対決姿勢を強めていることを見ていきたい。
> ロシア・イスラエル関係ロシア・イスラエル関係
レバノンでは、イスラエル軍のヒズボラに対する軍事作戦が進んでいる。その中で、ヒズボラがロシアの高度な兵器を使用していたことが明るみになっている。『ウォールストリート・ジャーナル』紙は、2024年11月19日付けの記事で次のように報じている。
イスラエルがレバノン南部に侵攻する中で、同軍の部隊は大量のロシア製兵器を発見しており、ヒズボラがロシアの高性能兵器のおかげで戦闘能力を高めているのではないかというイスラエルの長年の疑念が裏付けられることになった。
― Anat Peled, Summer Said, and Benoit Faucon, “Israel Find Large Troves of Russian Arms in Hezbollah’s Hands,” The Wall Street Journal, 19 Nov 2024
As Israel advances its invasion of southern Lebanon, its troops are finding large troves of Russian weapons, confirming longstanding suspicions in Israel that Hezbollah is enhancing its fighting capacity with the help of sophisticated Russian arms.
従来、ロシアはヒズボラに対して協力的ではないと考えられてきたが、実はヒズボラに高度な武器を提供し、イスラエルに敵対行為を行ってきたことが判明した。ロシアはウクライナに武器を供与する西側諸国に対して敵対行為だと非難してきたが、自国もイスラエルに対して同じようなことをしてきたということになる。
また、ヒズボラは主にイランから資金や武器を提供されているので、これまでもイランとロシアが水面下で協力してヒズボラを軍事的に支援していたと思われる。
ロシアがイスラエルによるゴラン高原の併合に対して警告
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、アサド政権崩壊の後、ゴラン高原の非武装緩衝地帯に軍を進めている。また、ゴラン高原のユダヤ人入植地の人口を倍増する計画も閣議決定している。この動きに対し、ロシアのリャブコフ報道官は次のように批判している(ロシアのニュースメディアRTの記事)。
西エルサレムの一部の「性急な人々」に対し、この機会に酔いしれてしまわないように警告したい」とリャブコフは述べ、「今、多くの人が口にしているゴラン高原の併合については、絶対に容認できない」と強調した。
― “Russia warns Israel against annexing Golan Heights,” RT, 16 Dec 2024
I would like to warn certain ‘hotheads’ in West Jerusalem against being intoxicated by opportunities,” Ryabkov said, stressing that “the annexation of the Golan Heights, which many are talking about now, is absolutely unacceptable.”
この発言について、少し説明を加えておく。イスラエルは、1967年の六日戦争(第三次中東戦争)でシリアと戦争し、ゴラン高原を占領した。その後、イスラエルは和平条約と引き換えにゴラン高原をシリアに返還することを約束してきた(「土地と和平の交換原則」)が、シリアが応じようとしなかったため、現在に至っている。なお、エジプトとの間では、土地と和平の交換原則の下で、シナイ半島のエジプトへの返還と和平条約が実現している。
その後、ゴラン高原の3分の1は、1973年のヨム・キプール戦争(第四次中東戦争)の翌年、兵力引き離し協定によってシリアに返還された。今回、ネタニヤフ政権が軍を進めたのは、アッサド政権の崩壊で権力の空白が生まれたこの3分の1ということになる。なお、イスラエル国内法ではイスラエル支配下のゴラン高原は1981年にすでに併合されており、米国がこれを2019年に承認している。
ゴラン高原の入植者を倍増するというイスラエル政府の計画は、今回イスラエルが軍を送った地域ではなく、すでに入植している地域であることに注意する必要がある。しかし、この入植者倍増計画に対しては、ドイツ政府やトルコ政府もイスラエルに対して批判の声を上げている。ゴラン高原をめぐる問題は、イスラエルと関連諸国との間で新たな火種になる可能性が高い。
神殿の丘にシナゴーグの建設を求めるイスラエルの大臣をロシアが批判
ロシアは、エルサレムの神殿の丘にシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)を建設することを求めるイスラエルのイタマル・ベングヴィール国家安全保障大臣に対して、非難の声を上げている。トルコの『Anadolu Ajansı』紙の報道によると、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、次のようにベングヴィール大臣を非難している。
宗教的シオニズムの信奉者によるこのような発言や、イタマル・ベングヴィールとその支持者がアル・アクサ・モスク内でユダヤ教の儀式を行おうと最近繰り返しているような行為は、挑発的であり、非難に値するものであると言わざるを得ない。
― Elena Teslova, “Russia condemns Israeli minister’s actions, calls for synagogue to be built in Al-Aqsa mosque,” Anadolu Ajansı, 28 Aug 2024
“We regret to note that such statements by adherents of religious Zionism, as well as actions like the recent repeated attempts by the same Itamar Ben-Gvir and his supporters to conduct Jewish rituals inside the Al-Aqsa Mosque complex, deserve condemnation because they are provocative,” she said.
ロシアは、イランやトルコといったイスラム教国と親密な関係を築きつつあり、旧ソ連のカザフスタンやキルギスタンと言ったイスラム教国との関係が近い。そのため、神殿の丘をめぐる問題でもイスラエルと衝突する場面が今後出てくる可能性がある。
> イラン・イスラエル関係イラン・イスラエル関係
イランでは核開発が進み、核兵器の完成が間近、あるいはすでに完成しているのではないかと言われている。そのような中で、イスラエルのギデオン・サール外相は、福音派のクリスチャン作家ジョエル・ローゼンバーグとのインタビューで次のように語っている。
「イスラエルは、イランを攻撃してイランの政治体制を無力化し、核兵器プログラムを破壊しなければならなくなると思いますか?」とたずねると、サールは「最も重要なことは、われわれは決然とした態度で臨む必要があるということです」と答えている。…「われわれは過去にシリアとイラクの核施設を破壊しています」…
イランが核兵器を手にすることを防ぐためにイスラエルに残された唯一の手段が「軍事作戦」を開始することであれば、「そうします。必要であれば」とサールは付け加えた。
「越えてはならないレッドラインがあります。来年に待ち受ける大きな課題はそれです」
― Joel C. Rosenberg, “WATCH VIDEO: New Israeli FM Sa’ar warns: Iran ‘getting closer’ to The Bomb – ‘military operation’ possible ‘if necessary’,” All Israel News, 14 Nov 2024
“Is Israel going to have to attack Iran to neutralize that regime and destroy their nuclear weapons program?” I asked.
“The most important thing is that we should be decisive,” Sa’ar replied…
“We eliminated nuclear facilities in Syria and in Iraq in the past.”…
If the only way Israel can prevent that from happening is by launching “a military operation,” he added, then “we will do that, if it is necessary.”
“There is a red line that won’t be crossed, and that’s a huge challenge to us next year.”
サール外相は、イスラエルがイランの核施設を爆撃する可能性を否定していないどころか、必要であれば実行すると明言している。さらに、イスラエルがイランの核施設への攻撃準備をしているという報道もある。ロシアのニュースサイト『RT』は、次のように伝えている。
イスラエル空軍はイランの核施設に対する「攻撃の可能性」に備えて準備をしている、と軍当局者が『Times of Israel』紙に語っている。
シリアのジハード(聖戦)主義者の反政府勢力は、アサド政権を転覆して人々を驚かせた。しかし、イスラエル政府は、これによってイランのシリアにおける立場が弱まることで、核開発を加速させる可能性があると考えている、と同メディアは伝えている。
一方、イスラエルによる空爆でシリアの防空網は大半が破壊されており、イランに対する作戦を決行する道が開かれた形だ。
― “Israel preparing to strike Iranian nuclear sites – media,” RT, 12 Dec 2024
The Israeli Air Force is preparing for “potential strikes” on Iranian nuclear facilities, military officials have told the Times of Israel.
The Jewish state believes that the surprise takeover of Syria by jihadist rebels has weakened Tehran’s position in the region, which could prompt Iran to speed up its atomic program, the outlet said.
Meanwhile, Israeli airstrikes have taken out most of Syria’s air defenses, clearing the way for an operation against Iran.
過去にイランのアフマディネジャド大統領が「イスラエルを地図から消し去る」と豪語していたように、イスラエルの滅亡を望むイランが核兵器を持つことをイスラエルは決して容認しない。これはイスラエルの歴代政権で一貫している方針でもある。
> トルコ・イスラエル関係トルコ・イスラエル関係
トルコのエルドアン大統領が、イスラエルに対する敵対姿勢を強めている。
親米のパーレビ王朝が倒れて誕生したイラン・イスラム共和国は、当初からイスラエルを敵視してきたため、そもそもイスラエルと国交がない。一方、トルコは、イスラエルの建国以来、長年イスラエルと友好関係を保ってきた。しかし、レジェップ・タイップ・エルドアンが首相、大統領として政権の座に就いて以降、坂道を転がるように両国の関係が悪化している。
エルドアン大統領がイスラエルとの国交断絶を発表
2024年11月13日、エルドアン大統領は、トルコはイスラエルとの国交を正式に断絶したと明言している。『ニューズウィーク』誌は、トルコのニュースメディア『メディヤ・エゲ』の報道を引用し、次のようにエルドアン大統領が語ったとしている。
トルコ共和国は、国・政府として、イスラエルとの国交を断絶した。現時点ではイスラエルとはいかなる関係もない。以上だ。
― Michael D. Carroll and Amir Daftari, “Turkey Cuts Off Relations With Israel: Reports,” Newsweek, 13 Nov 2024
“We, as the State and Government of the Republic of Turkey, have cut off relations with Israel. We do not have any relationship with Israel at this point. Period.”
日露戦争もそうだったように、国交断絶の後に戦争になることがある。イスラエルとトルコ間の関係を注意深く見守る必要がある。
エルドアン大統領がイスラエルへの侵攻を示唆
2024年7月28日にトルコのレジェで開かれたAKP党(トルコの与党)の会合で、エルドアン大統領はガザ地区のパレスチナ人を助けるためにイスラエルに侵攻する可能性があることを示唆した。エルドアン大統領は次のように語っている。
イスラエルがパレスチナに対してこのようなことをできないように、われわれは強い姿勢で臨まなくてはならない。われわれがナゴルノ・カラバフに進軍したように、またリビアに進軍したように、イスラエルに対しても同じことをする可能性がある。われわれにできないことは何もない。ただ、われわれが強くなければならないだけだ。
― “Turkish President Erdoğan appears to threaten invasion of Israel to support Palestinians,” All Israel News, 29 Jul 2024
“We must be very strong so that Israel can’t do these things to Palestine,” Erdoğan said in his speech. “Just as we entered [Nagorno-] Karabakh, just as we entered Libya, we might do the same to them. There is nothing we cannot do. Only we must be strong.”
トルコの大統領がイスラエルに進軍する可能性を示唆するような状況は、一昔前には考えもしなかったことだ。トルコはNATOの加盟国であり、イスラエルと合同軍事訓練を行う友好国だった。しかし、聖書の預言はいつか必ず成就する。エゼキエル戦争の預言も例外ではない。
> シリアのアッサド政権崩壊の影響シリアのアッサド政権崩壊の影響
2024年12月8日に、シリアの反政府軍HTS(シャーム解放機構)が首都ダマスカスを占領し、アッサド政権が崩壊した。イスラエルとイランの軍事攻撃の応酬ですでに混乱していた中東情勢だが、アッサド政権の崩壊で混迷の度合いが深まっている。
そのような中、トルコ軍がトルコの支援する民兵と共にシリアに入るのではないかと報道されてている。
12月17日に『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が米国高官の話として独占的に報じたところによると、米国は、トルコとトルコが支援する民兵組織が、米国の支援するクルド人勢力が支配するシリア領土への大規模な軍事侵攻を準備していることに警戒を強めている。
同高官は、シリアとトルコの国境にあるクルド人が大多数を占める都市、コバニ近郊でトルコ軍が大規模な軍備の増強を行っていることを挙げ、紛争が間近に迫っているとの懸念が広がっているとした。
― “Turkish invasion into Syria ‘could be imminent,’ US officials fear – report,” The Jerusalem Post, 17 Dec 2024
The United States is increasingly alarmed that Turkey and its militia allies are preparing for a large-scale military incursion into Syrian territory controlled by US-backed Kurdish forces, according to an exclusive Wall Street Journal report on Tuesday, citing US officials.
The officials cited a significant Turkish military buildup near Kobani, a Kurdish-majority city on the Syria-Turkey border, sparking fears of imminent conflict.
トルコがシリアを支配する状況は、イスラエルにとって好ましいものではない。イスラエルの『Israel Hayom』紙は次のような報道を行っている。
(トルコに対して)イスラエルが警戒を強める理由が、新しいデータによって明らかになった。2023年だけを見ても、イスラエルに密輸された武器で最も多かったのは、トルコからのものであった。
ネタニヤフ首相は、ヨルダンを通ってヨルダン川西岸に至るイランの密輸ルートと並んで、トルコを通るルートも同様に拡大していることを示す途方もない証拠が国境検問所で発見されたことを受けて、この問題に言及せざるを得なくなっている。
― Shirit Avitan Cohen, “Assad, al-Julani, or Erdogan in Syria? It’s all the same,” Israel Hayom, 17 Dec 2024
New data emerging now sheds light on the reason for Israeli vigilance: In 2023 alone, the largest number of weapons smuggling attempts into Israel originated from Turkey.
Netanyahu has been forced to address this issue following exceptional findings at border crossings that indicated that parallel to the Iranian smuggling route through Jordan to the West Bank, an equally extensive route operates through Turkey.
イスラエルの敵対勢力であるハマスやヒズボラにイランから武器が流れていることはよく知られていたが、トルコもパレスチナ武装勢力への武器の密輸に何らかの形で関与していることがこの記事から読み取れる。
> エゼキエル戦争の預言に対する関心が高まる時代エゼキエル戦争の預言に対する関心が高まる時代
最近、クリスチャンでなくても、エゼキエル戦争のことを語る人が増えている。聖書預言に対する関心が高まっていることを感じる。ただ、おかしな預言解釈も横行している。
旧約聖書のエゼキエル書38章に記されているように、ロシアを中心とした連合軍がイスラエルに攻めてくるという点は、たいていの論者が正しく理解している。しかし、その中には、世界がエゼキエル戦争の預言どおりの状況に向かっているのは、エゼキエルの預言を知っている「過激派のシオニスト」が、世の中を預言どおりに動かそうとしているからだと言う人がいる。イスラエルの現内閣に「極右」と呼ばれる宗教的シオニストがいることも、この説を主張する理由となっている。
しかし、このような預言解釈を聞くと、聖書の神を信じない人々の限界を見る。神が語る預言を神の存在を無視して解釈しても、正しい預言理解にたどり着けないことを示す良い例である。
このような解釈の問題点は、「過激派のシオニスト」がエゼキエルの預言を実行しようとしたとしても、各国にそれぞれの思惑があるイラン、ロシア、トルコをどうやって動かしているのかという具体的な方法がまったく示されていないことである。また、「過激派のシオニスト」がエゼキエルの預言を実行しようとしているという主張の情報源も示されない。具体的な事実を示すことなく憶測で主張するやり方は、新手のユダヤ陰謀論と言ってよいだろう。
こうした説は「中東の専門家」の「生情報」だと売り込まれることがあるが、鵜呑みにしてはいけない。イスラエルやユダヤ人に関してはイスラム側のプロパガンダやフェイク情報が横行しているので、中東をよく知らない日本人はだまされやすい。また、聖書を正しく理解していないと中東情勢は読み解けないことがわかる一例でもある。
> 聖書預言の確かさ聖書預言の確かさ
一方、中東の専門家でも国際政治の専門家でもないが、将来の中東情勢の変化を1980年代に正確に予告していた人物がいる。聖書学者の故チャールズ・ライリーである。ライリーは、1981年出版の著書で次のように記している。
トルコは、欧米の影響力や協力関係にある状態から脱し、ロシアの影響下に入るだろう。何がその引き金になるか、それはわからない。しかし、最終的にトルコはロシアやロシアの同盟国と足並みを揃えることになる。イランについても同じことが言える。イランも、来るべき戦争でロシアの同盟国となるためである。
― Charles C. Ryrie, The Best Is Yet to Come (Chicago: Moody, 1981), 61.
Turkey will move out of the orbit of Western influence and cooperation, and move into the sphere of Russian domination. What will trigger this, we do not know. But eventually Turkey will align herself with Russia and her other allies. It says the same for Iran, since Persia will also be a Russian ally in the coming war.
1981年というと、ソビエト連邦(ソ連)が崩壊する10年前で、米ソ冷戦の時代である。トルコは西側のNATO加盟国で、当時、ソ連はいわば敵国であった。それなのに、政治学者でも中東の専門家でもないライリーが、トルコは欧米の陣営を離れてロシアに接近することを予告していた(トルコとロシアが急接近していることについては前回の記事と記事「エゼキエル戦争の足音(2)預言に近付きつつある国際情勢」を参照)。イランについても同じことが言える。そのような予想ができたのは、ライリーが聖書を神のことばとして信じ、聖書の預言を文字どおりに解釈していたためである。箴言1:7で「主を恐れることは知識の初めである」と言われているように、天地を創造した主(ヤハウェ)を恐れ、主のみことばを信じることから心の知識は始まる。
> 聖書預言の役割聖書預言の役割
預言の役割の一つは、主が唯一真の神であり、ほかには神はいないことを証明することである。これは主ご自身がイザヤ46:9~10で語っておられることである。
9 遠い大昔のことを思い出せ。わたしが神である。ほかにはいない。わたしのような神はいない。 10 わたしは後のことを初めから告げ、まだなされていないことを昔から告げ、『わたしの計画は成就し、わたしの望むことをすべて成し遂げる』と言う。
このみことばによると、将来に起こることの預言は、主が唯一の神であることを証明する手段である。預言されていたことが文字どおりに成就することで、預言を与えた主は全能の神であり、そのような神はほかにはいないことが証明されるからである。
そして、エゼキエル戦争の預言の中でも、主は次のように語っておられる(エゼキエル38:23)。
23 わたしは、わたしが大いなる者であること、わたしが聖であることを示し、多くの国々の見ている前でわたしを知らせる。そのとき彼らは、わたしが【主】であることを知る。」
エゼキエル戦争の預言が成就した結果、世界の人々は、聖書の神が全能の神、天地創造の神であることを知る。エゼキエル戦争の預言の役割は、神が世界の人々にご自分のことを知らせ、ご自分を知るようになることである。
> 最後に最後に
今後も、中東情勢はエゼキエル戦争の預言に記されている状況に近付いていくはずだ。この時に覚えていてほしいのは、神は預言の成就を通して、あなたにご自分の存在を知らせておられるということである。国際情勢が聖書の預言どおりに展開するのは、偶然の一致でも、ユダヤ人の陰謀でもない。人類を造られた神が、神を忘れて自分勝手に生きている人類に、ご自分の元に立ち返るように呼びかけておられるのである。この天地創造の神は、2千年前にイエス・キリストとして地上に来られ、人々に福音を語られた。キリストの福音を信じる者は、人を造られた天地創造の神に立ち返るのである。読者の皆さんにも、キリストを信じて創造主である神に立ち返ることを心からおすすめしたい。
写真:ロシア大統領府